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入居の手引き

一生安心して暮らすためには、どのような施設を選べばよいのか? 数ある選択肢の中から自分の条件に合った住まいを選ぶための 基本的なポイントを紹介。

安心して老いを迎えるために


心身ともに快適で安心できる老後生活の実現のために、まずは自分の老後を見つめなおすことが必要。家族や友人とのつながり、住まいに対する思いや理想、仕事や趣味などと照らし合わせて「これからの自分の生き方」を考え、納得できる住まいの選択を実現させよう。

老人ホームとは?


老人ホームは大きく分けて4つに分類される。特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホームである。特別養護老人ホーム・養護老人ホーム・軽費老人ホームには、設備費や運営費に対する一定の公的補助がある。そのうち、養護老人ホームは措置施設といい、自治体の福祉事務所などによって半強制的に入居施設が決められてしまう。それに対し、特養、軽費、有料老人ホームは契約施設といい、経営者との直接契約によって入居が決められるので、施設の選択権が入居者の方にある。ただ特養老人ホームは常時介護が必要で、自宅で介護が受けられない人のための施設であり、健康な人は入居できない。軽費老人ホームは身寄りがない、家庭の事情などで自宅で生活できない人、かつ高額所得者でない人のための施設である。有料老人ホームは、「高齢者に配慮したマンションに食事や介護などのサービス機能が付いたもの」と考えることができる。

資料の収集


新聞・雑誌広告やホームページなどで知り、興味を持った施設については、まずパンフレットを取り寄せてみよう。パンフレットには所在地や周辺の環境、施設の規模、建物の外観や居室の間取り、費用、サービス内容、介護体系、協力医療機関などが記載されているほか、入居者の生活の様子や設備が写真などで詳しく紹介されている。

権利の形態とは?

有料老人ホームや高齢者住宅は、入居者が「居室にどのような権利を持つか」によって区別される。
 
(1) 利用権方式

入居時に「入居一時金」を払うことで、自分の居室や共用施設を利用するなど、「そのホームで生活する権利を取得する」方式。入居者に居室の所有権はない。この方式の場合、一定期間内で退去すると、入居一時金が所定の計算により一部返還されるようになっている(これを返還金制度という)。
有料老人ホームや高齢者住宅は、入居者が「居室にどのような権利を持つか」によって区別される。
 
(2) 所有権分譲方式
一般のマンションと同じように、「専用居室を不動産として買い取る」方式。
 
(3) 賃貸方式
「家賃相当額を月々の利用料に含めて支払う」方式。ホームによっては、利用権方式以外にこの賃貸方式を選択できる場合もある。
 

 
特定施設とは?
特定施設入居者生活介護は、都道府県の事業者指定を受けた有料老人ホームなどにおける、入居者に対する介護サービスのこと。都道府県の指定を受け、特定施設入居者生活に介護として介護サービスを提供している施設を特定施設と言うことがある。⇒介護保険制度

経営母体のチェック
有料老人ホームや高齢者住宅に入居する際の費用は高額なもの。施設の経営状態や経営者の運営理念などもチェックしておくと良い。

入居費用について

有料老人ホームや高齢者住宅は、民間施設であるため、それなりの費用はかかる。入居一時金や毎月の利用料、食費や介護サービス費などがいくらかかるのかを調べ、それが自分の支払い能力に見合っているのかを判断しなけらばならない。

入居に必要な費用

有料老人ホームや高齢者住宅は、入居者が「居室にどのような権利を持つか」によって区別される。
 
■入居一時金
入居者が専用居室や共用施設を利用する権利を取得するために支払う費用。家賃相当分の前払い、と考えることもできる。⇒ 利用権方式
 
■介護費用
介護保険制度により、都道府県の事業者指定を受けたホームでは、提供されるサービスの一部が保険の対象となる。しかし、介護保険ではまかないきれないサービスについて負担する必要がある。介護保険以外の費用は、入居一時金とは別に一時金として払う場合と、月々介護費として支払う場合がある。ただしおむつなどの消耗品は実費で負担することがほとんどである。⇒介護保険制度
 
■管理費
共用施設の維持費や、介護以外の事務など、ホームの維持・運営のための費用。
 
■食費
ホーム内で食事サービスを利用した場合に支払う費用。実際の利用回数に応じて支払うことが多い。
 
■その他
居室での水道光熱費や電話料金などの費用。

立地条件

有料老人ホームや高齢者住宅の立地条件は、都市型、都市近郊型、郊外型など様々。入居後の生活設計によって選択する。しかし、目先の利便性にとらわれるのではなく、「生涯最後の住まい」であることを念頭において見極めることが必要。

介護サービス

介護が必要な人はもちろん、健康な人でも、いざ介護が必要になったときにどんな介護サービスを受けられるのか、寝たきりや痴ほうでも介護を受けられるか、それについての費用はどれくらいかかるのかをしっかりチェックする。また、職員の人数や経験・資格なども重要なチェックポイント。夜間や休日、緊急時の対応なども把握しておきたい。

介護保険と有料老人ホーム
 
介護保険制度は、要介護状態となった高齢者が、その能力に応じて自立した日常生活を営むことができるよう、社会全体で支える仕組み。市町村等の訪問調査や、かかりつけの医師の意見書などから、審査会が判定した要介護認定をもとに、介護給付を行い、施設や在宅での介護サービスを利用できる。なお、サービスを利用するには保険で受ける費用の1割を自己負担する必要がある。有料老人ホームの提供する介護サービスは、在宅サービスのなかの「特定施設入所者生活介護」という。
 

 
ショートステイ

老人福祉施設などへの短期入所による介護サービス。内容は生活面の支援など。
 

 
グループホーム
痴ほう高齢者に対する介護サービス。少人数(7〜8人)で、専任のスタッフと共に生活していくというケアスタイル。1980年代半ばにスウェーデンで始まり、その後日本でも取り入れられるようになった。 権利の形態とは?
有料老人ホームや高齢者住宅は、入居者が「居室にどのような権利を持つか」によって区別される。

現地を見学


興味のある施設には、実際に足を運んでみよう。説明会や現地見学会、体験入居などに申し込んで、パンフレットの表示とサービス内容が相違ないかを自分の目で確かめる。「この施設が一番自分にあっている」と思っても、それが最良の選択であると確信できるように、他の施設を見ることも必要。
見学の際には、介護や食事などのサービス内容を比較・検討し、不明な点は納得できるまで質問する。重要事項契約書や入居契約書、介護基準、管理規模などの内容を入念にチェックし、十分に考慮する。

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